日々徒然なるがままに。イベント・更新その他、最新情報はここが一番早いです。
今年はカンベンしてくださいお年賀。(笑)
やっぱり絵は描きたいと思った時に描けるのであって、描かなきゃと思ったとたん描けなくなるもんなんです斎藤。(笑)
という訳で頑張ってみた結果撃沈しましたすみません・・・!!
別にいいですよね!天輪は文字サイトですもんね!!
といっても、最近書いてなくてホント申し訳ない・・・!
2008年こそはもうちょいオフ頑張って行きたいと思っておりますハイ!
ではしょぼい続きでなんちゃってどうぞ。(笑)
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シエラの言葉に多少驚いた様子のシュニーは、意識を失ってベッドに沈むオミの身体をそっと抱き起こす。
ぐったりとした身体でシュニーに抱き上げられるまま、窓から差す月の光に照らされた顔は普段にも増して青白く、その姿にセフィリオは棍を握った手に力を込めた。
棍を握り締める音に気付いたのか、それとも抑えきれない殺気を受けてなのか、シュニーは小さく苦笑を漏らす。
「・・・心配せずとも殺してはいない。そうだな、多少弊害は出るかもしれないが・・・シエラ様がいらっしゃるのなら心配はないだろう。すぐ元に戻る」
「どういう意味だ・・・?」
「一度目の食事をさせてもらっただけだ。手放すのは、本当に惜しい血を持っている・・・。けれど、争いを起こしてまで生に執着しているわけでもないのでね」
ベッドに座ったままの彼がそっと手を上へ伸ばすと、気絶したままのオミの身体がふわりと浮き上がり、セフィリオとルックの前へ移動した。
セフィリオに支えられ、浮いていた身体はそのままぐったりと腕の中へと沈む。
「一度目・・・?」
「何度か暗示を繰り返しながらの儀式を行った上で、僕の元へ止まるようにしたかったのだけれど。・・・あぁ、本当に惜しい。シエラ様がいらっしゃらなかったら、争ってでも返すことを惜しむ程には」
「!?」
片腕でオミを抱えながらも片手で棍を構えるセフィリオに軽く手を振って、争う気はないのだと笑ってみせる。
「ただ、彼が居ればこの村の人間達に毎晩のように血を求めなくとも済むと思っただけさ。味も申し分ないが、力も・・・他とは比べ物にならない。珍しい、生まれの血であることは確かだけれど」
「そんなことはどうでもいい。・・・これ以上オミに手を出すなら・・・」
パリッ・・・と空気が痛みを孕む。
セフィリオの右手から立ち上る紋章の力に、シュニーは純粋に驚いたらしく、軽く口笛を吹いて見せた。
「流石に、それを喰らえば僕も消えてしまうかな・・・。惜しいことをした。君も、とても美味しそうなのに・・・」
「シュニー」
「・・・冗談が過ぎました。お許しください、シエラ様」
くすくすと笑う彼は、セフィリオ達が飛び込んだ瞬間から一歩も・・・いや、ベッドに座ったまま立ち上がってさえいない。
シエラを前に言葉使いこそ丁寧だけれど、態度を改めないその姿でも、シエラは咎めはしなかった。ただ、紋章を発動しかけたセフィリオをからかったこの一瞬だけ声を上げたが、それはシエラが紋章持ちだからこそ分かる危機感でシュニーを止めたに過ぎなかった。
「・・・もう、下らぬ冗談はよせ。おんしもな。・・・早う城へ戻して、介抱してやる方が先であろう・・・?」
宥めるようにセフィリオに声を掛けながら、シエラが撫でたのは意識を失ったままのオミの頬。
力ないその身体は、確かに鼓動を刻んではいるが弱く、同時に冷たく冷えていた。
「わらわも手を貸してやろう。・・・ルック」
「・・・」
呼びかけられて、不満だらけな表情を浮かべつつも、ルックは請われるままに紋章を発動させる。
その頃にはセフィリオの空気も落ち着いてはいたが、先程の紋章の発動はシエラが止めなければ恐らく、オミを除いた村全体が焦土と化していたに違いない。
声を発しないセフィリオの怒りに触れないように、それでもルックに置いていられまいとビクトール、フリックもルックの風に乗る。
「ではの、シュニー。今後は手を出す相手を間違えんようにな」
「・・・えぇ、肝に命じて。・・・寂しいけれど、さようならだ・・・『オミ』」
彼らを包んだ風が転移を終える瞬間。シュニーが呼んだ名前に、意識の無かったはずのオミの身体がびくりと震えて、危うくセフィリオの腕から落ちかけた。
四方から伸びる手に支えられたからよいものの、あの瞬間落ちていたとしたら、またオミ一人を残して転移していたかもしれないところだ。
「・・・あの悪戯者めが。何も、あの瞬間に呪縛を解かぬともよいものを。・・・どうやら、名を縛られていたようだな」
転移を完了して、辿り付いた城の回廊へ降り立った面々は、真っ先にオミの部屋へと移動した。その間、フリックはホウアンを呼びに、ビクトールはシュウに報告へ分かれたが、後の三人は部屋へ移動した後、オミの身体を調べにかかる。
着衣は殆ど乱されていない。ただ、肩口を少し広げられた程度で、大した抵抗の後は見受けられなかったけれど。
「・・・この傷は・・・」
やはりというべきか。オミの細い首筋・・・頚動脈の上に、並んで二つ・・・赤黒い傷跡が刻まれていた。
>>ようやく書きたかったシーンに移動した感じ。後もうチョイ!(笑)
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